福昌寺・飯沼康祐の 旬粥日和 ~趣を以って粥を食す~
白粥とごま塩
基本の白粥をマスターして精進粥を日々の食卓に。
まずはお手製のごま塩でどうぞ
材料(2〜3人分)
- 米 1合(洗って30分ほど水に浸し、ザルに上げておく)
- 水 900ml
- 塩
- ごま塩(作りやすい量…白ごま30g、塩大さじ1)
- 沸騰した湯に米、塩( 小さじ1/2)を加える。米が鍋底にくっつかないように箸で軽く混ぜる。(米粒にさわりすぎると表面に傷がついて、潰れてしまうので極力さわらないようにする)
- 米を入れたことで下がった鍋の温度が回復し、表面がフツフツとしてきたら弱火にする。ふたをせずに静かに(表面のフツフツをキープ)8分ほど炊いたら火を止め、ふたをして3分ほど蒸らす。
- フライパンで白ごまを煎り、香ばしい香りが立ってきたら、すり鉢でごまが半分潰れる程度にする。
- フライパンで塩を煎り、サラサラの状態になったら、すり鉢で軽くすってダマをなくす。
- 3と4を混ぜ合わせ、白粥に添える。
今月のもう一品
菜の花とごぼうの味噌汁
ごぼうの滋味、菜の花のほろ苦さ、油揚げの甘味。
三位一体の春を告げる味噌汁
材料(2人分)
- 菜の花 1/3束(60g)
- ごぼう 1/3本(40g)
- 油揚げ 1枚
- 水 360ml
- 味噌 大さじ1
作り方
- ごぼうは表面をよく洗って輪切りに、油揚げは一口大に切る。
- 鍋にごま油(小さじ1)と1を入れて炒め、塩(少々)で下味をつけたら水を加える。ごぼうが煮えたら、味噌を溶き入れる。
- フライパンにごま油(大さじ1)を熱し、菜の花を並べ入れて塩(少々)をふる。表面に焼き色がつく程度にソテーし、椀によそった味噌汁にのせる。
旬をいただく精進ごはん
1月のレシピへ(睦月 新春若草の精進御膳)
2月のレシピへ(如月 節分の一汁三菜)
3月のレシピへ(弥生 桃の節句のパーティー料理)
4月のレシピへ(卯月 花まつりのお祝い御膳)
5月のレシピへ(皐月 筍と旬菜の味わい膳)
6月のレシピへ(水無月 イタリアン精進料理 初夏のパスタ膳)
7月のレシピへ(文月 精進鰻の蒲焼き丼御膳)
8月のレシピへ(葉月 地獄そうめんランチ)
9月のレシピへ(長月 十五夜のお月見パーティー)
10月のレシピへ(神無月 食欲の秋の精進カレー膳)
11月のレシピへ(霜月 冬の精進イタリアン)
12月のレシピへ(師走 冬至にいただく一汁三菜膳)
精進料理会レポート「料理僧三人衆食事会 ~食べる仏教 味わう命~」
飯沼康祐(いいぬま・こうゆう)
天台宗福昌寺副住職。1982年川崎市生まれ。19歳の夏に比叡山延暦寺で出家得度。大正大学在学中に食を通じた布教を志す。卒業後、都内飲食店で料理修業をしながら調理師免許取得。現在お寺を中心に各 地で精進料理会を開催。主な活動として「坐りびと・旬粥」(まちのお寺の学校)、「時をみる会」など。また「料理僧三人衆」のひとりとして、「ダライ・ラマ法王と若手宗教者100人の対話」などでも料理をふるまう。