現代のお墓事情都立多摩霊園
都立多摩霊園
東京都府中市多磨町4-628
042-365-2079
http://www.tokyo-park.or.jp/reien
都立霊園のなかで最大の広さを誇る多磨霊園。日本初の大規模な公園墓地であり、芝生墓地や大規模納骨堂なども他に先駆けて展開。著名人の墓が多いことでも知られる人気の霊園だ。
90年の歴史を持つ都立多磨霊園は、128万㎥という広大な敷地を誇る大規模霊園。ヨーロッパの森林墓地を模して大正12年に開設された、日本初の公園墓地である。特に画期的だったのは、都市計画の思想を取り入れ、園内が碁盤の目状に設計されたこと。また、公園墓地としての景観を重視するというコンセプトから、墓所の面積は全体の半分以下に定められた。そのため、広い園内は武蔵野の面影を残す雑木林に包まれ、春には桜並木、秋には紅葉が見事。地元住民の人気の散歩コースになっており、遠方から散策に訪れる人も多い。また、海軍元帥の東郷平八郎、山本五十六をはじめ、画家の岡本太郎、作家の向田邦子など著名人の墓が多いことから、〝墓マイラー〟にも人気のスポットとなっている。
公園墓地の先駆けとなった都立多磨霊園は、開園後も新しいタイプの墓地事業を先駆的に展開。芝生墓地、壁墓地、大規模納骨堂、合葬式墓地など様々な形態の墓地が用意されている。ロッカー式納骨堂の「みたま堂」は、トップライトから柔らかな光が降り注ぎ、静かに水が流れるモダンで美しい空間。安らぎを求めて訪れる人も多く、競争率も約30倍と、非常に高くなっている。