長尾クリニック院長長尾 和宏さん

長尾 和宏さん

1958 年香川県善通寺市生まれ。医学博士。東京医科大学卒業後、大阪大学第二内科に入局。1995年に兵庫県尼崎市にて長尾クリニック開業。複数医師による365日年中無休の外来診療と24時間体制での在宅医療に従事。

私の「エンディングノート」

Q.人生の最後に食べたいもの(最後の晩餐)
マグロ三昧の寿司
Q.人生最後に行きたいところ
ハワイ
Q.天国に持っていきたいもの
サザンオールスターズのCD
Q.天国で会いたい人
父親・空海・南方熊楠
Q.生まれ変わったらなりたい職業
歌手


医療・介護・葬儀までを 具体的に思い描いて準備する

自宅こそ最高の特別室

在宅療養に積極的に取り組まれている長尾クリニックの長尾和宏院長は、かつて研修医時代に立ち会った数え切れないほどの『延命死』に疑念を抱いたと言います。
「終末期のがん患者さんが連日救急車で運ばれてくる救急病院でした。これ以上何をしても無駄だと知りながらも延命措置を繰り返す中で、人は死ぬとき、なぜここまで苦しまなくてはならないのか、医者が余計なことをするから苦しむんじゃないかと感じ、自分がやっていることは何か違うぞという思いが強くなったんです」 長尾先生は緩和医療、終末期医療こそライフワークと考えるようになり、延命にこだわる勤務医を退き、36歳で兵庫県尼崎市に開業。地域の患者さんの在宅医療をスタートさせます。
「聴診器も当てずに薬を出すような医者ではなく〝人を診る〟町医者でありたいと思っています。最期まで食べたい物が食べられて、好きなことができる自由こそが、人間の尊厳ではないでしょうか。自宅であればこれらの自由はたいてい叶えられます。これまでに在宅で看取らせていただいた500人を超える患者さんのほぼ全員が『平穏死』です。病院から自宅に戻ったというだけで、症状が落ち着くケースも多く、亡くなる数日前まで旅行に行ったり、趣味を楽しまれる方もいらっしゃいます。胃ろうを造られ、入院中は食事ができなかった患者さんが、自宅へ帰ってきたら久々に水を飲み、食事がとれたという経験も少なくありません。どこで最期を迎えるかをきちんと考え、元気なうちから準備しておくことで、本人も家族も満足できる『平穏死』が迎えられるということを、多くの方に知ってもらいたいのです」

「看取り」の法律への誤解

長尾先生いわく、患者さんとそのご家族に『平穏死』や『在宅看取り』への理解を得ることは、それほど難しいことではないそうです。けれども、なぜ病院信仰という〝死の外注化〟が当たり前となり、在宅や施設で最期を迎えることを怖がる医療スタッフ・介護スタッフが多いのか。そこには『在宅看取り=警察沙汰』と誤解している医師や葬祭関係者が多いことに原因があるとも言います。
「悲しみの中にも充足感を見出したお看取りのあとで、葬儀社の方やお坊さんに『どうして自宅で死んだんですか!』『今どき、珍しいですね』など、心ないひと言でご家族の方が傷つけられることも頻繁にあります。また、ある施設では入所者が亡くなるたびに警察を呼び、呼ばれた警察も困惑したり、呼吸停止で呼ばれた救急車が遺体を乗せて走り回るなど、トラブルが絶えません。日本では、24時間以内に診察していれば、医師は死亡に立ち会わなくても死亡診断書が発行できるというおおらかな看取りを保証する医※師法20条が昭和24年に制定されています。これを、24時間以内に診察していなければ死亡診断書を発行できない、すなわち警察に届けなければならないと誤解しているがゆえに、警察沙汰問題が起こっているのです」 去る7月25日の国会中継で『平穏死議論』が行われ、辻泰弘副大臣により、医師法20条が正しく理解されるよう、法律の解釈通知を出す意向が示されました。長尾先生がかねてから指摘していた『在宅看取り』に関わる誤解やトラブルの減少にも繋がることが期待されます。
「今後、政策としても地域医療が鍵を握っています。生活の場での医療・介護・葬儀の連携がきちんと取れれば、尊厳を持って地域で終末期を迎えられます。また、私の患者さんの中には、葬儀関連をすべて自身で決め、支払いまで済ませて、すっきりした面持ちの方もいらっしゃいます。最期を迎えるための準備を具体的に行うことで、自身も生きる力となり、家族も強くいられるのです。自分の最期を自分で決めるためにも、地域の医療・介護・葬儀の情報収集に努めることをお勧めします」 町医者として日々駆け回っている長尾先生ならではの体験談やメッセージは、ブログ、ツイッター、講演会、さらに新刊『胃ろう、抗がん剤、延命治療いつやめますか? 「平穏死」10の条件』でも紹介されているので、ご自身の終末期について考える上で参考にしてみてはいかがでしょうか。


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