全国マイケアプラン・ネットワーク代表島村 八重子さん
島村 八重子さん
全国マイケアプラン・ネットワーク代表。ご家族の在宅看取り経験から「自己作成ケアプラン」の支援活動を行っている。
私の「エンディングノート」
Q.人生の最後に食べたいもの(最後の晩餐)
おいしいものなら何でも
Q.人生最後に行きたいところ
生まれたところ。東京の三鷹です
Q.天国に持っていきたいもの
犬
Q.天国で会いたい人
父、死産した子
Q.生まれ変わったらなりたい職業
芸術家、表現者
自分で自分のケアプランを立てる
介護が必要になっても自分の人生を生き抜くために
島村八重子さんは、要介護になった義母が介護保険のサービスを受けるためのケアプランを、ケアマネジャーに立ててもらうことに疑問を持った。「自己決定、自己選択というのが介護保険の理念です。義母は要介護1で、自分の意志も伝えられた。初めて会ったケアマネージャーよりも、本人がよく知っている人たちが関わって、普通の生活を継続できるようサポートをするプランが必要だと思ったのです」と島村さん。ところが、実際に自分でケアプランを作成しようとすると、市役所の窓口でやんわり断られたりと様々な問題が浮上。そこで、ケアプランの自己作成を目指す利用者と家族による「全国マイケアプラン・ネットワーク」を2001年に立ち上げた。
全国マイケアプラン・ネットワークが作成した自己作成マニュアル『マイケアプランのための「あたまの整理箱」』は具体的なケアプランの作成に便利。また、終活のひとつとして注目なのが、最後まで自分らしく生きるために、元気なうちから自分の人生を振り返っておく『マイライフプランの玉手箱』だ。たとえば脳梗塞で言葉が出なくなったとき、認知症になったとき、『玉手箱』があれば、この人はどういう人間で、どういうケアを望んでいるのか、介護する人に分かってもらえる。
「明日の予定は、普通は自分で決めますよね。介護が必要になったからといって、それまで他人に委ねることはないと思うのです。私のように家族がケアプランづくりに関わると、家族みんなで考えるようになり、本当の家族になった気がします。グリーフワークにもなりますし、次は自分の番ということも自覚できる(笑)。そして、家族の問題に留まらず、地域に足りないものは何だろうかと考えるなど、視野も広がっていきます」